少し前になりますが、取材で伺った「ふたご」さん。
トラジ出身の双子のご兄弟がやっているという点でも話題になり、7月には中目黒に2号店をオープン。
ここの売りは、大きく言うと3点。
・1皿50~60gの半量売りが基本なので、少人数でもいろいろな種類を楽しめる
・大判で供する「はみ出るカルビ」などの個性派メニューが揃う
・有名店で培った、お客の心を掴む接客術
焼き物と一品料理で、メニューは90品ほどと豊富に揃います。
看板商品のはみ出るカルビは、写真を撮り忘れたのでメニュー表にて。
リブロースの部位を大判サイズで提供し、焼き上げてからスタッフが「カブリ」、「リブマキ」、「リブ芯」、「ゲタ」の4つの部位に切り分けます。
リブロースは霜降りの部位で、通常は上カルビなどで提供される部位ですが、このように細かく味が違うことを楽しんでもらう仕掛け。
焼き台からはみ出るインパクトに加え、焼肉の部位の売り方も細分化が好まれる昨今、こうした売り方は非常に巧いと思います。
メニューはその他、塩昆布とシャキシャキのワサビ漬けで食べてもらう「天使の上ロース」など、個性的なメニューも。
奥は、1枚肉のハラミの上にたっぷりのねぎをのせ、焼いてからハサミでカットしてもらう「ネギハラステーキ」。
また接客面で言うと、「はみ出るカルビ」のようにスタッフが焼いてあげるサービスに加え、10回来店するともらえる「金のマイトング」といった販促でもリピーターにつなげている様子。
焼肉って、最後はお客さんが焼く料理なので、最高においしい状態でつねに食べてもらえるとは限らない。
最近はようやく、焼き方までサーブして「もっともおいしい状態で食べてもらう」ことを徹底する焼肉店も増えてきましたが、一方で「自分で好きに焼かせてほしい」というお客が多いのも事実。
お肉は焼き加減によって本当に味が全く変わってしまうので…私は前者のスタイルが当たり前になることを願いますが。
また、居酒屋的な利用が多いホルモン業態として、お酒は480円均一というのも来店を促す理由のひとつ。
焼肉店だけでなく、他の業態の人にもヒントになるお店だと思います。
ただひとつ、クレンリネスの甘さを除けば…。
中華料理店と焼肉店は厨房の汚れが目立つお店が多いですが、近年これだけ食肉に関する問題が発生していることをもっと重視し、日常からクレンリネスを徹底してほしいと思います。